成功体験の基づくノウハウは役に立たない?!
様々な企業を成功させた、発展させた人のノウハウの本の通りにして、成功した人はいるだろうか?
人は、つい、自分の成功体験を語りたくなります。自分も例外ではないと思っています。しかし、人が自分の同じことをして、同じ結果になるとは限りません。失敗することもあれば、自分よりいい結果を残すこともあるかもしれません。
成功体験には、表と裏があります。
どういうことでしょうか?
表は、人に嫌われないようなことで、裏は人に嫌われることです。
人に嫌われることをわざわざ書くことはありません。書いても、むしろ、正当化するような記載になることが多いです。
また、同じことを10人に行っても、人によっては良かったと思うことあれば、悪かったと思うこともあります。
前回も書きましたが、良い結果を残したことがすべてではないのです。
負の面こそ、反面教師から学ぶことが多いのです。前例が無いことが起こった時に、起こった事象を次にいかに生かせるかにかかっていると思います。
そして、悪い結果に向かっているとするならば、そこで立ち止まる勇気も必要かもしれません。
事業とは難しいものです。1人ではなく、多数の人の協力があっての事業ですから。協力なくして、成り立ちません。トップの死角は、自分が決め、自分で行った、それが成功したのは、自分の成功体験と思っていることです。
例えるなら、今は、有名な観光名所である万里の長城。作った人は偉大?かもしれません。
万里の長城は、始皇帝が作ったかもしれませんが、自分が作ったわけではありません。多くの犠牲の上に成り立っているのです。
トップの才は、恐らく、リスクマネジメントができるかどうかにかかっていると思います。想定されるリスクを減らし、失敗を最小限とすることです。
うまくいったからと言って、いつでも誰でもうまくいくとは限りません。もし、成功体験のノウハウは、自分なりにしっかりと解釈する必要があります。