世界でいちばん豊かな大統領

「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」が絵本として発売されています。

 

昨日、ミスターサンデーというフジテレビ系列の番組で世界でいちばん貧しい大統領と言われたウルグアイの前大統領であるホセ・ムヒカ氏の単独インタビューが紹介されていました。大統領は国民の代表だから、国民の平均の生活をすると言われていました。

 

日本で、国民を代表するとされている国会議員が、国民と同じ生活をしている人が居るでしょうか?

そもそも、歳費だけで年収1000万円を超えています。そんな人たちが国民の生活を理解できているのでしょうか?

 

老子の教えに、

「足るを知る者は富む」とあります。

「人の欲望にはきりがなく、自分の満足する相応を知っている人は、たとえ経済的に貧しくでも、精神的には豊かで幸せである」ということからすれば、

 

実は、この絵本の題名は、実は、「世界でいちばん豊かな大統領のスピーチ」または「世界でいちばん幸せな大統領のスピーチ」なのではないかと思っています。

 

今の貨幣経済において、貨幣によって、生死が左右されてしまっています。貧困の連鎖からはなかなか抜け出しく世の中になっています。社会保障は脆弱で、年金を含めて、もはや、老後は自ら備えなけばならない状況にあります。貨幣経済においては、何をするにもお金がかかります。既に、お金の奴隷になっています。ただ、貨幣経済が無ければ、すべての人は自給自足の生活をすることになります。分業のためには、貨幣が必要です。

 

自分を振り返ると、少しでも経済的な安定を求め、全く心に余裕がなくなっています。労働と対価という意味では、対価のアンバランスが経済的格差を生みます。

労働しなければならない状況に自由もなくなっているとも言われています。

国は変わらないかもしれないけど、自分は変えられるとホセ・ムヒカ氏は言われていました。確かに自分を変えることができるのは自分かもしれません。心を豊かにするためには、最低限の生活で、後は、自分は何ができるかということかもしれません。

一人一人が変わることで、社会が変わるかもしれません。

そして、政治を変えることができるかもしれません。

礼節とおもてなし、様々な宗教に寛容で長い歴史をもつ日本の国民が、「世界で一番豊かな国民」と言われるかもしれません。